ギャンブラーの時事放談

事件事故の真相を鋭く斬りこむ現場監督のブログです

現場を知らない人間が招いた結果・・・笹子トンネル崩落事故

新聞やテレビの報道を観ていて、うわべだけの取材にあきれ返ります。
 
天井材を吊っていた金具に使われているケミカルアンカーのボルト形状を、
 
誰に聞いたかわかりませんが、単なる全ねじボルトがあの状態で
 
固定されていたかのように言っていました。
 
これは中日本高速道路の記者会見でも同様ですが、
 
あんなまっすぐで変哲のないボルトは普通打ち込みません。
 
ボルトの先端は鋭角に斬られていて回転するとドリルの
 
ようになりアンカーカプセルを粉砕するように施工されます。
 
すべての報道機関が記者会見の垂れ流しであって、
 
何も調べていないことがよくわかります。
 
あれだけの荷重がかかる場所で、
 
あのような固定方法しか考えていなかったことに「建築屋」として驚いています。
 
24時間微振動が続く場所でアンカーボルトを打ち上げ施工しているのに
 
目視と簡単な打撃検査で「点検」と称しているのは
 
「現場」を知らない人間が工程を考えているとしか思えません。