ギャンブラーの時事放談

事件事故の真相を鋭く斬りこむ現場監督のブログです

素人用に作成した書類で大騒ぎ・・・旭化成建材の記者会見

昨日、旭化成建材がわざわざ記者会見でデーター流用を

発表するというやらなくてもいいことをやっていました。

今回の問題の根本にあるのは、書類重視のお役所体質です。

あの程度の杭工事(単なる摩擦杭)で作られる書類は

工事の体制から見てもそう重要視されるものではありません。

摩擦杭はその層に踏みとどまれるように考えて施工されるものだからです。

当然、地層の流動化で動くことがあります。

現場で取るデーターはそんなに精度の高いものでは

ないことが、関係者の状況説明でわかります。

スイッチの入れ忘れ、用紙の補充ミス、こういった

人為的ミスがあっても補えるだけの施工能力を有して

いるから、つじつま合わせの資料作成をするのです。

この「資料(データー)」は工事を理解していない素人や、

書類だけを頼りにする役所に対応するだけの

ために作成されたと言っても過言ではありません。

実際の工事は、施工機械の計測機能を見ながら

施工しているので、その数値が規定値に達しているのを

確認して施工しているから、他の現場では不具合が

確認されていないのです。

施工サイドから見れば、今回のような「書類」は

あってもなくても同じようなものです。

形式的に実績を残すだけのために作られたものです。

それをしらない報道各社は面白おかしく騒ぎ立てていますが

施工をされているほかの工事現場の施主側で騒いでいる人はいません。

一番愚かなのは「三井」の連中です。

本来なら下職を庇わなければいけないのに、

平気で「裏切られた」と言い放っています。

工事関係者なら、どの程度の杭工事なのか、どの程度の

許容範囲があって、工事に対しての保証はどの程度なのかを

説明して、データーと工事とはあまり重要視するべきでは

ないことを真っ先に説明するべきなのです。

ゼネコンが保身に走るとこのような騒ぎになります。

本質を理解してから、報道を見てください。