ギャンブラーの時事放談

事件事故の真相を鋭く斬りこむ現場監督のブログです

目先の利益で走る「売電」・・・ソーラパネル設置の落とし穴

電気料金の値上げなどで自家発電による「売電」が
 
注目を集めてきているようです。
 
ソーラーパネルが昔と比べて安価になったせいでしょうか
 
盛んにCM等で流されています。
 
先ほどWBS(ワールドビジネスサテライト)で
 
パネルキットなるものを日曜大工感覚で作り、
 
それをもとに「売電」しようとするものでした。
 
よくあのような映像を出したものだと驚きましたが
 
作りがあまりにも「華奢」に見えて、強風で巻き上げ
 
られたら簡単に吹き飛んでしまうような「工作物」でした。
 
価格が315万と言っていましたが、あの業者はどのような
 
考えで「設置」を想定したのでしょうか。
 
足場に使う単管を地面にたたきこんで、それを支柱にして
 
架台を組んでいるように見えましたが、まわりこんでくる
 
「風」のことを全く考えていない造りでした。
 
これはキットということで販売しているので、たとえ強風で
 
飛ばされてもPL法の対象外で販売業者に責任はありません。
 
ここが盲点です。
 
同じように、報道特集でやっていたソーラー業者の施工状況を
 
拝見しましたが、まったくの「素人」が設置したような光景でした。
 
屋根は屋根屋さんが葺きます、その下地となる屋根は大工が
 
造作します。最初からパネルを設置することは考えていません。
 
後施工でパネルを設置するのは、建築関係業者が構造を考えて
 
施工するものではありません。
 
パネルをフレームにはめ込み、フレームの脚を屋根面に
 
取り付けるわけですが、ここに公なきまりはありません。
 
ほとんどがフレームにビスあなを開けたようなもので
 
屋根面に直付けして上部をシールして終わりみたいです。
 
シーリングは2~3年で耐用年数が限られています。
 
当然瑕疵期間後の問題になりますが、ここから雨水が
 
侵入するのは目に見えたことです。
 
屋根面とフレームの隙間が多いほど風が入り込み
 
屋根を持ち上げようとします。
 
ビスでしか止まっていない部材がいつまでもつのか疑問です。
 
建築業界ではこういった流れに便乗して、「素人」が
 
起業しひと儲けをたくらむ輩が多いので細心の注意が必要です。