ギャンブラーの時事放談

事件事故の真相を鋭く斬りこむ現場監督のブログです

福島第一原子力発電所爆発・・・遅すぎる対応

福島第一原子力発電所の原子炉建屋が水素爆発に

より木端微塵になった映像が日本テレビで報道されました。

見るからに崩落ではなく木端微塵に外壁が吹き飛んでいます。

しかし東京電力が国に報告した内容は「天井が崩落」ということでした。

まったくのでたらめ報告です。事故から2時間半も経過しているのに

現状を把握できず、記者会見に発表できない情報収集力のなさに加え

重大事項を隠そうとしている東京電力の姿勢、

見ていて腹立たしさを覚えます。

人間が1年間に浴びても影響のない放射線レベルがたった1時間で

拡散してしまっている現状から

「相当危険な状態」であることは間違いありません。

付近にお住まいの方は1メートルでも遠くに「逃げて」ください。

放射線は目に見えません、大量に浴びれば放射能症になり

多臓器不全を起こし死に至ります。

なぜ私が専門外の原発のことを記事にするのかには訳があります。

今から27年ほど前、人材派遣会社の社員をしているとき、

日立製作所原子力計画部という部署に

一時期在籍した経緯があるからです。

この部署に派遣される前、第二福島原子力発電所の業務にも

多少のかかわりを持っていました。

そのあとについた職務が原子力計画部原子力設計グループの

定検改造係だったのです。

私の専門は建築ですが、当時の人材派遣はまだ法律ができあがった

ばかりでその中身はいい加減な時代でした。

専門外の人間でも平気で派遣していた時代です。

私にできることは通産省に提出する書類作成の補助業務程度、

経歴的には何のプラスにもならないので9ヶ月間日立にいましたが

後のことを考え、東京の工務店に転職しました。

この日立時代、私の直属の上司だったのが

今の大畠国土交通大臣です。

大臣の専門分野は言うまでもなく原子力の分野です。

海江田さんには申し訳ありませんが、本来原発に関して

的確な判断を下せるのは大畠さん以外にはいません。

今回の地震で大畠さんの地元、日立市も相当な被害を受けています。

以前から感じていたことですが、広域災害の緊急対策において

総理大臣が陣頭指揮を執るということは改めるべきことだと思います。

救助、救援、など専門分野のエキスパートをそろえた

「災害救助隊」を独立した機関として設立し、独自の判断で

動くことのできる別働隊として設け、「役人・官僚」は一切排除して

すべての指示をこの機関が発令し、自衛隊、消防隊のレスキューが

従属し、民間機関、自治体もそれに従い、政府機関は対外的な対応

や、長期的な復旧対策に主眼を置いた動きをするシステムを構築

したほうが大きな災害の場合、被害をより小さくすることが可能で

あると考えられます。

今回の地震の対応を見ても、それぞれの機関がそれぞれの

動きをしています。自衛隊に至っては知事や総理大臣の要請が

なくては動けません。この時間差が死者を増やすことになります。

あの映像を見ていて、悔しさがこみ上げた方も大勢いると思います。

全国にいる土木・建設業者のみなさん、

いつでもこの地域に駆け付けられる態勢を整えていてください。

一人でも多くの職人さんが必要な時期がすぐに来ます。