ギャンブラーの時事放談

事件事故の真相を鋭く斬りこむ現場監督のブログです

アルジェリアテロ事件に観る我が国の無能さ

プラントエンジニアリング企業として60年以上の
 
歴史を有する「日揮」ですが、世界各地に進出するに
 
あたって当然把握していなければならないのは個々の国々の内政状況です。
 
今回アルジェリアで襲撃されたプラントは、
 
すでにアルジェリア軍が警戒していた場所でした。
 
それなのにプラントにある駐在員たちの事務所やその
 
周辺は全くの無防備状態が今になって明らかになっています。
 
企業としてあまりにも無警戒極まりない状況で今回のような
 
事を招いたのはアルジェリア政府だけの責任ではありません。
 
危険地帯という認識の希薄さがこのような結果を生んだことは
 
紛れもない事実です。
 
それでいてあのような記者会見をよく開けたものです。
 
まるで会社にはなにも責任のないような会見です。
 
同様に政府の会見ではあの官房長官のとんちんかんな言い方が気に障ります。
 
犠牲者が確認されているのに氏名を伏せるなどということは、
 
その行為自体なにも意味をなしません。
 
マスコミのほうがそのあとですぐに親族に対する取材を報道しています。
 
事件が起こった後、日本の情報網のなさにも「ど素人」
 
のあつまりであることが露呈しました。
 
石破さんに至っては救助のために自衛隊を派遣できるように
 
することが重要と言っていましたが、本当にお気楽発言です。
 
弾の飛んでこないところにわざわざ救出させるために自衛隊
 
派遣するつもりなのでしょうか。
 
戦争映画で負傷兵をヘリで救出する場面を何度か見たことが
 
ありますが、救出作業と機銃掃射は同時進行です。
 
救出中に撃墜される可能性もあります、相手を殺してでも
 
自国民の救出をすることがこの国にできるのでしょうか。
 
彼らの言動すべてが大甘な認識のもとに成り立っています。
 
アルジェリアはおろか、今世界の大半の国家はテロに対して
 
人質を犠牲にしてもテロリストをせん滅する行動にでます。
 
これが大筋の考え方です。
 
その認識ももてない政府が人質の命を最優先と言っていましたが
 
作戦実行中であるのに何も確認をとっていなことから、
 
我が国がいかにテロにたいして、
 
何の手だても持ち合わせていないことがよくわかります。
 
こんな人たちに有事の対応はできるのでしょうか。