ギャンブラーの時事放談

事件事故の真相を鋭く斬りこむ現場監督のブログです

ZARD・坂井泉水一周忌特別寄稿「 I・ZU・MI  R E Q U I E M 」

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彼女の死の真相を調べ、警察、事務所、マスコミに対して書簡を送りその経過を見つめていたのが昨年の九月末までのことです。
彼女の死を通して「 生と死 」という永遠の命題を今一度お考えください。
この記事はZARDファンに対して発信するものではありません。
コメントは無意味です。同調は必要ありません、自分自身で何かを感じ取っていただければそれだけで十分です。


「みんなZARD FAMILY」 これは彼女が自分を含めたファンやスタッフに送った言葉です。
ファーストライブが大成功に終わった歳のクリスマスに合わせて、彼女が喜び一杯の気持ちを表した言葉です。
十数年間待ってようやくみんなの前に姿を見せることができて、ステージで一つなれた素直な気持ちを語っています。
私もFAMILYの一人でした。
今、この言葉は有名無実と化してしまいました。
それはすべて彼らの愚行のせいです。

この記事を書くにあたり、「 尾崎 豊 」の公式サイトを拝見しました。
彼の死後、そのCDの出し方を知りたかったからです。
実に規則正しいゆっくりとしたペースで発売されていました。
1年に1枚(1種類)、多くても2枚(2種類)、1年以上間隔をあけた年もありました。
関係者の方をはじめファンの皆さんが彼のことを如何に大切にしているかが、部外者の私にでさえよくわかりました。
皆さんは彼の「死」という事のなんたるかを本当に理解されていると思います。
16年間待ち続けて、ようやくファンのリクエストによるCD制作まで漕ぎつけました。この16年間という時間は、彼の死を受け入れるために必要不可欠の時間であったと考えます。

それが「死の重さ」です。その重さを関係者の方々がご理解されていたからこそ、利益の追求という非常識な判断をされなかったのだろうと思います。


坂井泉水の関係者は御存じのように、彼女の死よりも「ZARDのレーベル」を守ることを第一としました。
結果、報道関係者に対して警察の見解以前に勝手な作り話を発表し、その愚行の片棒を担がせるような判断をさせました。
以後、彼らは見境なく理由をつけCDを制作発売し、グッズさえもZARDのロゴを入れただけで売り出すという事を続けています。

それはすべて金の為です。

あの音楽葬でさえ3憶かけて5憶を取り戻すと言われていたのです。
もうすでに10億の金が動いています。
最初からこの金を手に入れるための愚行です。
これを受け入れているZARDファンも、いわば彼らと同レベルの次元でしか物事を考えられない低いレベルの人たちであるということです。
やはり烏合の衆でしかなかったのです。
関係者もファンも「死の重さ」の意味さえ理解していません。
なぜ追悼ライブと呼ぶイベントが全国ツアーにまでなるのですか、ZARDファン以外の方はこの異常な事態をどうご覧になっているのでしょうか。
ZARDファンのとっている行動は泉水の死を悼んでいるのではありません。
もはやそこには「坂井泉水」は存在していません。
ただ単に自分の寂しさを慰めているだけです。
愚行に迎合しているだけです。
彼らの行為は坂井泉水がいままで築き上げた功績まで一瞬のうちに叩き潰してしまったこともわかっていません。
彼女の生き方、功績を語ればそのあとに必ず彼らの過ちが尾ひれをつけて語られます、
芸能界史上に残る汚点として。

岡田有希子が亡くなったとき相澤さんがなぜあのようなご英断をなさったのか、
それは相澤さんもまたユッコの「死の重さ」をご理解されていたからです。
あの状況で密葬という判断をしても誰一人異論を唱える方はいらっしゃらなかったでしょう。
でも相澤さんは通夜・告別式の挙行という判断をされました。
それは後々の影響をお考えになったからです。
あの判断でどれだけのファンが救われたか、
友人であった南野陽子中森明菜、荻野目洋子も彼女に別れを言える場を与えられたのです。
それから12年、ユッコの十三回忌の節目に新曲を含めたCDがリリースされました。これが相澤さんのユッコに対するけじめのつけ方です。
彼女の死後、追悼と銘打ってCDを出せば売れたかもしれません、でもそれは常識的判断として絶対になさらなかっただろうし、業界全体がそれを許さなかっただろうと思います。二十三回忌を迎えた今年、ユッコはいまだにたくさんのファンの方に守られています。
お墓参りに行って私はそれを心底実感しました。
あと何回行けるかはわかりませんが三十三回忌までは行くつもりです。


このように「死」という事のとらえ方で、また周りにいる人間の判断一つで展開が大きく変わってしまいます。
絶対にしてはいけない領域に踏み込んでしまった彼らは、最早自分たちでブレーキをかけることもできないまま走り続けています。

泉水があまりにも哀れでなりません。

死を美化され、死を道具にされ、彼らに裏切られファンにさえその心情を理解されていません。

子宮頸部がんが発見され手術を行うまで4か月、術後退院まで3か月、
彼女は予想以上に体力が無かった事が解ります。

それから半年、術後9ケ月での遠隔転移再発、最初の発病から1年目にして今度は「死の宣告」です。
術後1年以内の再発がどれほど危険なことか、彼女はその意味を理解していました。
今はネットを通してその治療方法から病期(ステージ)や余命が解ってしまいます。
私自身、彼女の病状を分析するのに1時間もかからずに結論を導き出せました。
遠隔転移という症状は発見された部位以外に転移している事が考えられて当然なのです。

事務所はこのとき、がんに関しての情報収集や精神的ケアを最優先でやらなければならない状況にありました。
しかし彼らは何もしなかった、泉水がその病状の公表を拒んでいたからです。
でもそれと彼らが執るべき行動とはまったく違います。

彼女は自分の殻に閉じこもったばかりに、一人で「死」と向き合わなければならなくなったのです。

余命1年足らず、この残された時間に対して彼女のとるべき道は二つに一つしかありません。
それは、このまま抗がん剤放射線照射による治療を続け死期を待つか、
あるいは自分の意思があるうちに時間を止めてしまうかです。
彼女は自分自身が朽ち果てる姿を想像することができなかったのです。
恐怖と孤独の中、ただ一人闘っていた彼女に対して心中を察する人はだれもいなかった。
泉水の行動が後々報道されるのを聞いて、彼女の精神状態が限界を超えていたのも解りました。
私以前に周りにいた人間がその事に気がついて当然のことです。

彼女の置かれていた状況が理解できますか。

死の恐怖と闘いながら絶望の淵に立たされていたのに、母親を気遣わなければならなかった寂しさが。
一周忌を前に関係者やファンは一年前と同じことを繰り返そうとしています。
誰一人彼女の気持ちを理解しようとせずに。


警察は私が書簡を送るまでもなくある程度の事は把握していたようです。
事件性が無いがゆえにそれ以上踏み込まなかっただけです。

警視庁四谷警察署から私のもとへ連絡が入ったのは音楽葬の翌日です。
彼女の死後10日余りで分析した今回の件を四谷署に書簡で送り、警視庁を経由したルートで送った質問の回答を捜査責任者が直接電話でくれたものです。
警察の捜査結果は、私が最初から考えていた事の裏付けとなり、
彼女の死から1か月余りですべての結論を得ることになりました。

やるべきことをやらなかった、最善を尽くさなかった結果が彼女を死なせたのです。
もっと恥じなければならない事は彼女の死を利用したことです。
私も幼い時から芸能界というものに多少なりとも接点を持ってきました。
40年以上の歴史の中でこんな非道は見たことも聞いたこともありません。

この業界はある意味私たちが暮らす世界とは違います。
すべてのことに金が絡み利権が生まれます。
その中で不祥事が起これば否応なしに叩かれます。
それを踏まえてこの業界に生きる人は、私たち以上に襟を正して筋を通した生き方をしています。
事務所は所属しているタレントに対して最善を尽くし、間違いは間違いとはっきりとけじめをつけさせます。
華原朋美が薬物依存症になったとき、周りのスタッフは彼女のために24時間監視体制を執りました。
それでも手に負えないと判断したから解雇に踏み切ったのです。
ここまでやって初めて周りが認めてくれるのがこの世界です。

坂井泉水の関係者が行ったことは、このようにこの世界で真剣に仕事に取り組んでいる人たちに対する背信行為です。自分達だけ儲かればそれでいいと、ほとぼりが冷めるまで待てば後は何も言われないとそれだけしか考えなかった行動です。

彼らに弁解の余地はありません。

何のために彼女は「坂井泉水」を守り通して死んでいったのか。
今はもう彼女に掛けてあげる言葉も見つかりません。


「死」に於いて、尾崎豊のファンのレベルと坂井泉水のファンのレベルとでは「天と地」程の開きがあります。それは本当に「死」という事の重きを理解しているかいないかの違いだけです。

私自身、まだ彼女のことに終止符を打ったわけではありません。

彼女のお墓参りはできることなら今年中にはと考えています。

生きると言う事は死ぬ事です、生ある者は死に向かって生きて行きます、その与えられた時間をどう使うかです。

美奈子と泉水の死が私に齎した物は、私の残された時間をどうするべきかを教えてくれたことです。
私が死して彼女たちの前に逝った時、決して彼女たち顔向けできない生き方だけはしない心算です。 

http://blogs.yahoo.co.jp/gravelhirayanagi/29857991.html