ギャンブラーの時事放談

事件事故の真相を鋭く斬りこむ現場監督のブログです

東京検察審査協会崩壊への軌跡 第二章 全国検察審査協会連合会 Vol.1 組織作りから全国展開へ

昭和30年から始まった組織作りは、何のために

構築されてきたのかを、今一度おさらいします。

それは「検察審査会法」を守るために始まった

活動になります。

昭和23年7月12日に検察審査会法が施行され、

10年もたたないうちに縮小論や廃止論まで出て

きてしまったからです。

検察審査会の審査員を経験した方たちが

親睦目的で設立したのが、「検察審査会クラブ」や

検察審査会協力会」です。

昭和30年1月20日に東京地裁で行われた

東京高裁管内連合会結成準備協議会の出席者を

見れば、事態が急を要していた事が分かります。

最高裁江里口刑事局長や東京地裁所長まで

出席されています。

この時、全検連の基礎団体は7団体しか

なかったのです。

5月13日に行われた、

東京高裁管内既成団体連合会創立総会を以って

全検連の体制がスタートしたのです。

そして初代会長になったのが、

東京検察審査協会会長 氷見山長太郎 氏で

あったのです。

9月16日に行われた第1回理事会で、会の名称を

検察審査会クラブ全国連合会」としました。

10月以降には各地の団体が加盟し始めました。

横須賀検察審査会クラブ、高松検察審査会協力会

検察審査会クラブ、札幌検察審査会クラブが

この年に加盟しました。

全検連の目的は、「検察審査会法普及協力」です。

最高裁と協議を重ね、法律を守るには、広く国民に

「法律を周知」するという行動が不可欠であると

考え、その規模を全国的なものにするべく動き

出したのです。

全検連は一団体として内部をどう盛り上げるかをも

考えていました。

全国総会は検察審査会の会員であるなら

誰でも参加できます。その前日に行われる

理事会は協会役員で全検連の理事の肩書がないと

出席ができない決まりになっています。

組織運動を活発にするために、内部の「表彰」を

考えました。

全検連会長の一般表彰は各協会が選出して

頂くもので功績云々は関係ありません。

全検連役員として職務に従事された方や、

執行部として活躍された方は、それぞれ違った形で

表彰されますが、節目の年度や、周年記念が重なると

最高裁や地裁から感謝状が贈られる仕組みに

なっています。わたしも会長の一般表彰に加え

東京協会設立55周年で、東京地裁所長から

感謝状を頂いております。

このような表彰をすることによって、個人の意識の中で

「国家に対する貢献」を感じるようになります。

 

次回からは、もう少し年表の公開を再開しながら

現在の東京協会を取り巻く状況を明らかにしていく

予定です。