福島第一原子力発電所の１号機から４号機（1F-1～1F-4）事故が
報道され続けていますが、ここまでの事象は
ある程度想定できたことであるという事を前回申し上げました。
放射線レベルに於いては、一時的ではあるものの
高レベルに達するところまで事態は進展しています。
現状を観ると、再循環ポンプ系統の配管が欠損して
そこからの漏水が止まらず、なおかつ原子炉格納容器の
温度を下げるために水を注入していますが、内部圧力を
下げる事が思うようにできないため、水が入っていかない状況のようです。
再循環系の場所に人が入っての作業は不可能ですので
このままの状態で注水を続ける以外は、米軍の支援を受けて
事態を打開するしか策は無いように思えます。
一連の報道では、頻繁に放射線レベルの事を
必要以上に取り上げ、明日にでも大被害が出そうな言い方をしていました。
結果的には拡散してしまえば人体に影響を及ぼす
レベルには無いことぐらい理解できます。
かといって、このような事を報道しても、その解決策や
結論を出すことのできない報道など唯の垂れ流しに
過ぎません。避難している方々の気持ちを、不安な方向に揺さぶっているだけです。
なんでもかんでも電波に乗せればいいものではありません。
立ち上がり行動を起こしました。
政府の指示ではなく、以前の教訓を生かしての救援です。
今、被災者の方たちは、生活をしていく上で最悪の環境に身を置いています。
無傷の自治体で、受け入れの態勢を執ることのできる
各県、各市の首長の決断を１日も早くお願いします。
今回の原発事故は誰も想定することのできない事故です。
このリスクは分かっていました。
核分裂のエネルギーを利用する事は非常に危険な事です。
すべて手探りで行ってきた事の結果ですが、
これはわが国が選択した道でもあります。
科学者や技術者は「失敗」を批判する事はしません。
「成功」につなげる「糧」にするだけです。
勝手な事を言っていましたが、本当の仕組みを理解
せず、ただ放射能の危険性だけを指摘していただけに
過ぎません。批判する事はたやすいことです。
今はそんな事をやっている時ではありません。
自民党の谷垣総裁も次元の違う事を言っていました。
国家の緊急事態に、時限立法云々でどうのこうの。
いざとなったら菅総理が何と言われようと「独断」で
やらなければならない事態です。
国民もまたそれを受け入れなければならない「国難」に向き合っています。
内閣を中心に大車輪で対処している方たちとは正反対に
「野党」は何をしているのでしょうか。
官房長官が辻元議員をボランティア担当として総理補佐官に任命しました。
これは大英断だと思います。
次の一手を彼女に託したのです。
阪神淡路では議員ではなく一市民としてボランティア活動をした彼女の経験で、
これから結集するであろうボランティアを取りまとめる重大任務、
私も大いに期待しています。
ただ現状を考えると、ボランティアを投入できる時期は
受け入れ態勢が整えられた後になるようですが、
どう考えても早くて１，２カ月先になるでしょう。
最後に、私は東京の下町に住んでいますが、
なぜ大手スーパーに食料品がないのかまったくもって理解できません。
物流の中心に居るのに、なぜ買いだめしなくてはならないのか
この心理がわかりません。
