ギャンブラーの時事放談

事件事故の真相を鋭く斬りこむ現場監督のブログです

日本骨髄移植財団とパワハラ裁判

今日の朝刊に、骨髄移植推進財団の元職員の方が起こした訴訟判決の記載がありました。

厚生労働省からの天下り官僚が引き起こしたパワハラに起因するものです。

財団は厚生労働省主導のもとに動いている組織です。

官庁からみれば立派な天下り先です。

「 官 」は優秀で偉いんだという人間が天下って、退職金をせしめて出ていくという

程度の人間しか天下ってきていません。

その程度の意識しか持てない人間が、一般職員より上の地位にいます。

この構図を考えても、元職員の方の告発が握りつぶされてるという事が起こりえる状況です。

一般の方でも理解できる範疇の事象です。

今回、裁判所はこの元職員の方の主張を全面的に認めました。当たり前のことです。

労働問題における裁判は、通常の損害賠償請求事件とは性格が違います。

私も個人的に労働問題で刑事告訴までした人間ですから、事の複雑さはよくわかります。

この判決を受けて財団は、「我々の主張が認められず残念だ」というコメントをしています。

なぜ素直に「判決を真摯に受け止め対応をしたい」と言えないのでしょうか。

厚生労働省主導を考えると言えるわけがありません。実に残念な対応です。

このような問題は財団に限らず、氷山の一角にすぎないことです。

国として「天下り」という形態を消去しなくてはならない時代に来ています。

本来、財団の職務に注がなければならないエネルギーが無駄に使われてしまっています。

こんなことで「骨髄バンク」の名前が出るのは、実に嘆かわしいことです。

骨髄バンク」を考えたとき、この問題が如何に現実とかけ離れているかがわかります。

美奈子が亡くなった時、20万人に満たなかった登録ドナーが現在30万人を超えています。

この増加は、本田美奈子.の功績と言っても過言ではありません。

パートナーシップを結ぶ美奈子基金が、どのような体制で協力をしているのかさえ天下りの役員は

ご存じないでしょう。基金の正規職員は事務局1名だけです。

理事以上の方が地方に赴いた時には、旅費交通費を計上できますが、

正会員である我々が動いても基金からの経費は拠出できません。

今年、盛岡や仙台でイベントがありました。このイベントに帯同した正会員は

すべて自費参加です。

各方面でNPO法人を切り盛りしている方々も同じ状況のはずです。

財団は自分たちの置かれている現実を見直すべきです。

このようなことが「骨髄移植啓蒙活動」に水を差し、

高まりかけた機運を逸しかねないということも併せてお考えいただきたいのです。