ギャンブラーの時事放談

事件事故の真相を鋭く斬りこむ現場監督のブログです

呆れかえるレベルの低さ・・・杭の種類も報道できないマスコミ

昨日の今日でまたテレビニュースが観る人を疑心暗鬼に

するような「情報」を流しています。

旭化成建材が施工した横浜の中学校のことを報じる中で

「コンクリート製の杭」と言っていました。

ここで確認しますが、同社のH.Pでは建築工事に使用する

製品として鋼管製の杭を看板にしています。

コンクリート製の杭は製造していません。

ということは他社の製品を購入して打設したものと

判断できます。

次に横浜市役所も支持地盤に到達していることを確認して

いるので問題ないとコメントしています。

杭工事というのは1種類だけの杭を打ち込むのではありません。

地盤や予算などの関係で様々な仕様を考えます。

この中学校の場合、コンクリートの量がしっかりしていたという

説明があったことから、PC杭やBH、アースドリルなどが

考えられますが、みたところ地形的にしっかりとしていそうなので

PC杭を支持層に打ち込んだか、コンクリート製の摩擦杭を

打ち込んで回りをセメント系の材料で充てんしたかという

予測が成り立ちます。

マスコミが一番悪いのは、杭の種類と工法の違いを何も伝えないで

旭化成建材がいかにも悪者のように仕立てあげていることです。

だれも設計に関して語る局はありません。

それはなぜか、簡単なことです。

話が難しすぎて理解できないからです。

私の住む江東区でも彼らの施工実績を確認しましたが、

不具合は出ていません。

ニュースでは国土交通大臣が全国にある他社の物件も怪しいと

いうような言い方をしていますが、ばか丸出しです。

今、公共工事を含めて一般的に書類の保管期間は5年です。

それ以降は破棄されるので、調べることはできません。

旭化成建材がこれを調べられるのは会社の規定が

しっかりしているからです。

全国に居る、建築・土木の関係者はこの程度の知識はだれでも

持っています。

そういった人たちから見れば、この報道の仕方が如何に

偏っているかはわかりきっています。

摩擦杭はこんなに大騒ぎされるほど難しい杭ではありません。

そのあたりから説明できないマスコミ報道は見るに値しません。